砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない

俺が買ったライトノベル二番目。一番目は猫の地球儀
最初に言っときましょうか。
俺はライトノベルなんて大嫌いです。
擬音だけで数ページ埋め尽くしたりとか平気でしやがるからです。
そこに日本語の美しい表現はありません。
小説と言うのは文字だけで情景が伝わり、且つ美しい言葉の余韻、
反復を楽しむものだと思ってます故。
いえ、擬音も効果的に使われていれば良いんですよ。
だらだらとか、そういうの。
ライトノベルってのは正直、漫画を小説にしただけなのが多いです。
他にも異常なほど挿絵があったり、絵だけ見て買われたりとか多いです。
で、それが面白いと人は言います。
何故かと言えば、その絵が好きだから。
もっと見たいから。
そんな思いが実に歪んだ面白いと言う言葉を紡ぎ出す訳です。
だからと言って、売れ線の小説が実際に面白いと言うのも全然否定*1しません。
所謂、大手が挿絵の小説は出版社が見ても面白く、売り出したい人間だったりするからです。


閑話休題
では、俺の買った砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけないはどうでしょう?
これがね、本気で面白い。
傑作ですよ。
話の内容は二人の小さな女の子の一ヶ月と言う小さな時間のお話。
A Rolypop or A Bulletという英題の通りの話。
読後感はまるでスタンドバイミーを見た後の感覚。
でも、あれよりもっと、深く深く突き刺さり抉り込まれる感覚。


小説の冒頭の始まりに結果から書いており、
そこからそれが何故起こったか?
という、帰納法で話は展開していきます。
その結果と言うのが実に衝撃的。
ここで、本を読むのをやめるか、最後まで進めるかは自由意志。
そんな内容なのです。
後、この内容を200ページという短さでまとめながらも
内容に過不足無いのは、実に話の組み立て方が上手いんだなと思いました。
つかこの才能欲しいです、はい。
これ見てると分かるとおりだらだら書いちゃう人なんで。


――とりあえず、この本は評価真っ二つになると思います。
面白いか、無理か。
だって現実突きつけられちゃうから。
俺の書いた小説好きな人は絶対はまると思います。
それとラノベ嫌いな人とかにも是非読んで欲しい作品です。
この作品は勿論の事、猫の地球儀も。
手に取るのが恥ずかしいかもしれないけど、そこはぐっと堪えて。
全然無いから都内の本屋8軒ぐらい探し回って、
最後の店の閉店間際にやっと見つけた以上の価値が確実にあります。

*1:こういう文章の使い方、実それこそ全然OKだったりします。否定してる奴は夏目漱石石川啄木森鴎外芥川龍之介らが使用している事を知っているべきです